赤鼻の所長 41.0×31.8 1978        

  このラーゲリの所長の階級は少佐だ。独ソ戦のときドイツの捕虜となり、ソ連軍に救い出された経歴があり、日本人のわれわれには同情してかあまり厳しくはなかった。しかし、中尉の党員には頭が上がらず、コンプレックスを感じないわけにはいかなかった。ソ連も自軍の捕虜には厳しくその烙印は終生ついてまわる運命を負わされていた。