今昔物語  116.7×90.9 1999  

  冬には遺骨の収集は出来ない。したがって、シベリアの遺骨収集団は緑滴る夏に出かけることになる。しかし、日本兵のものかロシアの囚人のものか分かない膨大な数の髑髏を集め火葬にする写真を見せられることになる。日本兵の髑髏のなかに義眼剥く髑髏を見つけた話を聞くと、かつてのわれらの姿と重なり今昔の思いが募るのである。