重なって寝る  60.6×50.0 1998 ★ 

  名の知らぬ収容所についたところで降ろされたわれわれは、廃墟のような収容所に降り積もった雪かきをして、飢えと寒さの中に身を寄せ合い重なって寝るよりほかに仕方がなかった。暖房はあっても隙間だらけの舎内は身を切るような寒さだ。小便から帰ってくるともぐりこむのに一苦労するありさまだった。