点呼
45.5×38.0
1978 鶴岡資料館蔵
深夜の点呼はソ連兵の嫌がらせだ。空腹に耐えながら眠りに就こうとするとき「点呼ォ 所持品を持って集合ォ」の声がかかる。凍てつく満天にきらめく北斗星をあおぎながら、ながながとつづく点呼の終わるのを待った。何度も数合わせを繰り返す間に、ソ連兵は病気の兵だけになった舎内を引っかき回し、武器捜と称して時計や貴重品をあさった。